オレは、
さっき、名刺をくれた
原 仁美に連絡を取ろうと

ケータイと名刺を
ポケットから取り出した


その時、


医務室のドアが開き
当の本人の、原 仁美が
入ってきた


「お待たせして…
あっ!みなみっ!」


ベッドの上の芹沢みなみに
目をやった彼女は、

ベッドに近づき、
レバーでベッドを少し起こしながら
芹沢みなみの名前を呼んでいる…


「みなみっ! 大丈夫!大丈夫だからっ!」


泣いてるのか、寝ているのか、
初めてみる光景に
ただ、じっと見つめるしかないオレだった…