魔女な彼女の恋語


「しょ、松希…あの、私…よくわからないんだけど…。夢中になれるものが私って…一体どういう…?」



「そのまんまの意味だって。俺が跡を継ぐって決めた理由はお前なんだ」



「え…?私…!?」



「そう。俺は…その…、お前のそんな表情(カオ)見たくねえんだよ。俺はお前の本当の笑顔がみたい。そんな淋しさが滲んでる微笑(カオ)じゃなくてさ。
だから俺は、魔法使いや魔女たちと俺らフツーの人とが共存できる街を作ろうと思うんだ。そりゃまぁ、問題はかーなーりあるけどな。俺らは魔法なんて信じないやつらばっかだし。
…けど、必ず作るよ。そしたらお前の仲間や家族だって一緒にいられるし。寂しくなんかねぇだろ?そのために綾小路家の財産使ってやろーかと思って」



「……どうして…」



「ん?」



「…どうして松希はそこまで…私の為に…?」








だって…一昨日、会ったばかりなのよ?




私たち…。





それなのにどうして松希は私の為にそんなこと、してくれるの…!?







なんで…っ!?