「一緒に観ようよ。俺もまだ観てないし、それならいい？」



悩んだ末、わたしは首を縦に振った。



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……という経緯があり、わたしは今、先輩の自宅におじゃましている。


知り合いの分際でおじゃまするのは気が引けたけれど、映画観たさの誘惑に負けてしまった……。



扉と呼んでいいのかわからないほど、大きくて立派な玄関の扉。

開いた先に、お手伝いさんらしき人物が何人も立っていて、こちらにお辞儀した。


な、なにこれ……。



「「「お帰りなさいませ」」」

「彼女来てるから、部屋にいろいろ持ってきて」

「「「かしこまりました」」」



凄い、息ぴったり……じゃなくて、彼女じゃないですってばっ……。


否定しようにも、お手伝いさんたちの迫力に圧倒されそれどころではなく、わたしはただお辞儀を返した。