「じ、事実無根なのに……さっきも凄い見られた……きっとみんな、なんであんな女が先輩と……って思ってるんだ……」
「いや、人気っていう点じゃ杏だって負けてないでしょ」
「なに言ってるの?わたし、友達も少ないのに……!」
「この前、あんたの写真売られてたわよ」
「……何かの勘違いじゃない……?」
「あんた隠れファン多いのよ?気づいてなかったの?」
隠れ……ファン?
「杏ちゃん、おはよう」
なんのこと……?と聞き返そうとした時、背後から聞こえた声。
「あ、翔くん!」
振り返ると、登校してきた翔くんがいた。
朝から、爽やかな笑顔……太陽並みの眩しさ……!
って、そんなこと考えてる場合じゃなくて、
「翔くん、昨日はごめんね……かばってくれてありがとう」

