「美味しい?」
先輩の質問に、大きく首を縦に振った。
「はいっ……とっても!」
「ふっ、そんなに?」
「わたし、和菓子大好きなんですっ……!」
一瞬、先輩が意味深に微笑んだように見えたのは……気のせい?
「へぇ、そうなんだ」
なんだろう、今の……。
まるで、前から知っていたような……って、そんなわけないよね。
先輩とわたしは、今日出会ったばかりで、先輩がわたしのこと、知っているはずがない。
それにしても、本当にこのパフェ美味しいっ……。
ほんとうに、頬っぺたが落ちちゃいそう。
「連れてきてくれて、ありがとうございます」
笑顔で、先輩にお礼を言った。
素敵なお店に来れて、幸せ……。
きっと、間抜けな笑顔をしてるだろうわたしを見ながら、先輩が目を見開いた。