「まだ時間あるし、美味しいもの食べに行こう」

「え……っ、せ、先輩……!」

「近くに知ってる店があるから、行こ」



わたしの手を握りながら、有無も聞かずに歩き出す先輩。


先輩、本当に強引……。


胸のドキドキから顔を背けて、もう先輩の気がすむまで付き合おう……と、大人しくついていった。

結局、先に折れたのはわたしの方だったようだ。