なんだか、瞳の奥に炎を灯している二人。



「え、ええっと……ありが、とう……？」



心配してくれているみたいで、素直にお礼を言った。



はぁ……本当に、どうなっちゃうんだろう。

放課後、HRが終わったら、急いで帰ろうかな……先輩、迎えに来るって言ってたし、それまでに帰ろう。


この時のわたしは、まだ自分の置かれた状況を理解していなかった。

わたしはすでに……先輩の手のひらの上で転がされているのだと、気づきもせず……。







放課後を告げるチャイムが鳴って、ＨＲを行うため担任の先生が教室に入ってくる。

私は既に、帰る支度を万全に済ませていた。


よし……ＨＲが終わったら、後ろの扉から教室を駆け出て……って、あれ？



……せん、ぱい？



「きゃーっ！どうして会長がうちのクラスに……！？」

「皇会長ー！かっこよすぎっ！」



クラスの女の子たちが、目をハートにして一点を見つめている。