「大丈夫!?あの会長に連れてかれたんでしょ!?何か変なことされてない!?」



私の顔を両手で掴んで、そう聞いてくるタズちゃん。

うっ、うぅっ……



「……タ、タズちゃぁぁん……っ」



タズちゃんの身体に、ぎゅうっとしがみついて、泣き付いた。

へ、変なことというか、き、キスされましたっ……



「杏ちゃんっ……!」

「翔君……」

「大丈夫?心配したよっ。あの会長、急に女の子にキスするなんて、どうにかしてる……ッ」



そ、そうだっ、みんなの前でキスされたから、翔君にも見られてたんだ……っ。


もう、家に帰りたぃ……。

タズちゃんと翔君にも心配かけて……申し訳ない……。



「ごめんね二人とも……ありがとう」



良い友達を持ったなぁ、と、涙がほろり。