【完】愛は溺死レベル




……ほんと、に?

そんなの、信じていいの?



「勝手に決めないでくださいっ……」



わたしは、素直にはいって言えるほど、自信がないよ……。



「なに?働きたいの?」



何を勘違いしているのか、後ろからわたしを抱きしめる先輩の腕に、少しだけ力が込められた。



「でも、だーめ。ちゃんと俺が仕事頑張るから。もし変な職場とか当たったら悪い誘惑がありすぎて杏には危険すぎる」



ズキリ、と、胸が痛む。

それは、わたしだって、思ってて……