【完】愛は溺死レベル




「俺があの衣装着て接客したら、杏にヤキモチ妬かせちゃうかなぁと思って、断った」



……っ。



「先輩……」



気づいて、くれてたんだ……。

わたしが、先輩がこれ以上モテモテになったら嫌だなって思ってた、ことに……。


先輩の気持ちが、泣きたくなるほど嬉しかった。



「だって俺は、杏のものだって約束したからね。杏以外の女と話すのも、めんどくさいし」



……わたしのために、断ってくれたなんて……きっと先輩かっこいいから、説得するの大変だったんだろうなぁ……。