【完】愛は溺死レベル



「無理。許さない」



……っ。



「どうしたら……許してくれますかっ……?」



甘えるような聞き方になってしまったのが情けないけれど、先輩に許してもらいたくて、わたしも必死だった。

いつもの優しい声で、杏って呼んでほしい……っ。


一体何を要求されるんだろうと、覚悟したわたしの耳に届いたのは……



「俺の気がすむまで、好きって言ってくれたら許してあげる」