【完】愛は溺死レベル



「なにしてんの?」



わたしを見下ろしながら、冷めた目を向けてくる先輩。


それがとても悲しくて、溢れそうな涙をぐっと堪えた。



「あ、あの……怒って、ますか……?」

「怒ってない。呆れてるだけ」



本当に呆れ切ったような声色に、下唇をギュッと噛んだ。



「用がないなら出てって」



溜息を吐いて、わたしから退いた先輩。

生徒会室の奥へ行こうとする先輩の、背中に抱きついた。