【完】愛は溺死レベル




ど、どうしよう……怖い、よっ……。



誰かに助けを求めようと周りを見渡すも、みんな接客に手一杯で、頼れる人はいなさそう。



「ねーえ、隣座ってよ。メイドさんとお喋りできるんでしょ?」


「あの……そういうサービスは、して、ませんっ……」


「は?俺ら金払ってんだよ?話すくらい付き合ってよ」



段々と要求がエスカレートしてきた彼らの一人が、わたしの手を掴んだ。

や、やだ……っ。



「離して、くださいっ……!」


「客に向かってそれはないでしょー?」


「ね、とりあえず連絡先教えてよ」



目の前の彼らが怖くて、目に涙が浮かんだ。