【完】愛は溺死レベル



わたしに……?

そ、そんな……



「でも、先輩が……」

「大丈夫。バ会長は前半店番でしょ?見つからないわよ」



確かに、先輩が来ることはないだろうけど、それでも無理だよ。

だって、万が一にでも見つかったら、逆鱗に触れてしまう……!



「で、でも……「杏、一生の頼みよ……!」



なんとか拒否しようとしたわたしの言葉を、タズちゃんが遮る。

真っ直ぐ、懇願するような瞳でわたしを見つめたタズちゃんに、ごくりと息を飲んだ。