先輩の車に乗せてもらって、いつものように先輩の家へ向かう。

いつも宿題を教えてもらったり、映画を観たり、出かける時は街に出かけたり……そんな放課後が、日常になっていた。




「杏、今週の土日空いてる?」

「……あっ、そうだ」

「ん?」



先輩に、買い出し係のこと言わなきゃ……!



「実は、文化祭の買い出し係になっちゃって、土日はそれの買い出しに行かなきゃいけないんです」


「面倒なやつに当たったの?かわいそ、一人?」


「あ、いえ……もう一人います。神崎くんっていう……」