「候補がいなければ、くじで決めていいかしら?」



さっそくクラスでくじを回し、係を決めることに決まった。

わたしの番が来て、そっと一枚紙を取る。


ゆっくりと開くと、そこには《買い出し係》とはっきり書かれていた。



「……あ、わたしだ……」



せっかくのくじ運を、変なところで使ってしまった……。

メイドといい買い出し係といい、不運続きだ……。



「それじゃあ、買い出し係は杏と棗くんね」



棗くん……?


あ、確かさっき執事で推薦されてた……