「でも、接客一緒だもんね、ちょっと楽しみかも」
こんな状況にも関わらず、そんなことを言い出す翔くん。
「え?」
「杏ちゃんのメイド服姿。僕も見てみたいから」
……な、なにを言ってるの、翔くん……。
にっこりと微笑む翔くんに返したわたしの笑顔は、きっと引きつっていたに違いない。
「接客はこんな感じでいいかしら。それじゃあ、早速だけど係を決めるわ。来週から作業に取り掛かるから、お店の内装決めるデザイン係と、買い出し係は先に決めておきたいの」
メイドと執事の役は確定なんだ……と苦笑いをしながら、進行をするタズちゃんを眺める。

