【完】愛は溺死レベル



驚きながらも、先輩に歩み寄った。



「先輩っ……どうしたんですか?」

「顔見たくなって、来た」



……っ。


なに、それ……。

先輩は、わたしに手を伸ばすと、そのままポンポンと頭を撫でてくる。



「あれ?顔赤いよ?」

「せ、先輩のせい、ですっ……」



そう言うと、先輩は「ふっ」と笑った。

その表情が綺麗で、不覚にもかっこいいだなんて思ってしまう。


うっ……ズルい。


それにしても……女の子たちの視線が、痛い……っ。