【完】愛は溺死レベル



「な、なにもないわよっ!いつも通りですけどっ!!!」

「……そう?」



翔くんも、タズちゃんの挙動不審に首を傾げていた。

わたしの隣の前の席に座った翔くん。

くるりと振り返ってわたしの顔を見ると、翔くんは穏やかな表情で口を開いた。



「杏ちゃん、会長とはうまくいった?」


「なっ……!」



どうして、し、知ってるのっ……?



「ふふっ、昨日急いで帰ったでしょ?なんとなく、会長のとこ行ったのかなぁ……って。それに……」



勘が鋭いらしい翔くんには全部お見通しだったらしく、下唇をぎゅっと噛んだ。