「俺がちゃんとしたいの。これからも、放課後出かけたりすること増えるでしょ?杏の恋人がいい加減なやつって、思われたくないから」



先輩……そんなこと、考えてくれてたんだ……。


そこまで言われたら、断れない……。



「それじゃあ、お願い、します……」



そう言うと、先輩は嬉しそうに笑った。






* * *



「ただいま……」

「おかえりなさい、杏」


「お母さん……あのね、お客さんが来てるんだけど……」


「お客さん?って、あら」



お母さんは、わたしの後ろに立っている先輩をみて、大きく目を見開いた。