ただでさえ、先輩と両想いになって嬉しくてどうにかなっちゃいそうなのに……これ以上、心臓持たない……っ。


なぜか黙り込んでしまった先輩。


車内に、静寂が流れる。



「……杏」

「は、はい……」

「……それ、逆効果だから」



……え?


どういう意味ですか?と聞き返す前に、唇を塞がれた。

先輩の、それによって。



「んっ……」


「俺に火つけてどーすんの。……ほんと、こっちが理性壊れそうなんだけど」



離れては重なるキスを繰り返す先輩。