「ん、いーこ。可愛い」


何度目かのキスが、今度は額に降ってくる。


なんだか……夢みたい。

わたし、ほんとうに先輩と両想いに……

……ちゃんと、彼女になれたんだ。



「……ま、そんな約束しなくても、俺は杏以外に目移りしたことなんてないけどね」

「……え?」

「なんにもない。……ね、今日は一緒に帰ろっか。俺の家行こう」

「はいっ」

「(……嬉しそうにしちゃって、家でなにされるかわかってないんだろうなぁ……)」



その後、先輩の家にお邪魔したわたしは、ずっと抱きしめられ、合間にキスをされ……帰るまで、先輩に離してもらえなかった。