何がおこったのかわからず、困惑して先輩を見つめると、再び降ってくる唇。
今度は頬にちゅっとキスされ、みるみるうちに顔に熱が集まった。
先輩は、満足げににやりと微笑んで、わたしの髪をいじる。
「杏。これからは、あんまりヤキモチ妬かせないでね」
妬かせないでって言われても……
「約束、な?」
「先輩もっ……」
そんなの、わたしの台詞ですっ……。
「ん?」
「あんまり、その……ヤキモチ……」
「なに?」
「だからっ……あの……」
にやにやと不敵な笑みを浮かべ、わたしを見つめる先輩。
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