【完】愛は溺死レベル



逃げる経緯の中、これ以上背中に力が入らなくてフワッとソファに寝転ぶ状態になってしまう。


一方の会長さんはというと、そんな私に覆い被さる体勢に。


ま、ままま待ってっ……だ、ダメダメ……!



先程キスをされたことから、会長さんの危険度はMAXレベルだと反応している私の身体。




「い、イケないことは、しちゃダメですっ……!」




顔を腕で隠し、これ以上会長さんが近づけないようにガードする。




「イケないことって?」

「そ、それは……」

「言ってくれないとわかんないだろ?」




それはそれは楽しそーに口角を上げながら、ニヤリと私を見つめる会長さん。


ぅ、や、やだぁっ……誰か助けて……。


この状況に、思わずそんなことを叫んでしまいそうになる。



逃げ場も無く、成す術もない。


会長さんは私に何を言わせようとしてるのか、私の言葉を待っている様子だった。