【完】愛は溺死レベル





先輩には、彼女さんが……


……っ、そうだ。



「先輩……彼女さんが、見てますよ……っ」



こんなところ見られたら、先輩だって困るはずだ。

彼女さんだって……他の女とこんな……きっと嫌がってるはず。


そう思って、女の人に視線を移す。

女の人は、睨むようにわたしを見ていて、きっとこの場でわたしは邪魔な存在の他なかった。

わたしが出ていけば、二人は……




「ん?こいつがいなかったら素直になんの?」

「……え?」



……先輩、ほんとに何言ってるの……?

出て行かなきゃ行けないのは、わたしでしょう……?