【完】愛は溺死レベル



何を、言えばいいの……?

ここまで言われて「好き」なんて告白できるほど、わたしは強くないよっ……。



「そこまで嫌われちゃってるのに……何も言えませんっ……」


「じゃあ一体、お前は何を言いに来たわけ?」


「やだっ……!離してください……!」



とにかくここから出て行きたくて、先輩の手を振り払おうともがく。

けれど先輩の力に敵うはずがなく、掴まれたままの手。




もう、やだ……っ。

先輩の考えてること、全然、わからないっ……


わたしのことなんて、放っておけばいいのに。