ズキン。


二人を見ていると、胸がズキズキ痛んで仕方ない。

今すぐにここから、逃げ出したくなった。



「ん?俺の彼女」



……え?



「まぁ、元だけど」



……っ。


先輩は、すぐにわたしをドン底へと突き落とす。



「えー、じゃあ今悠牙フリーなの?」

「うん、そう」

「じゃああたしと付き合ってよ〜」



わたしの目の前で繰り広げられる会話に、耳を塞ぎたくなった。


もう、やだ……どうしてわたし、ここに来てしまったんだろう。

タズちゃんと、カフェに行けばよかった。

もう先輩のことなんて……あの時きっぱり、諦めればよかったのに……っ。


こんな光景、見たくなかった。