【完】愛は溺死レベル



「あらそうなの?どこに行くの?」

「……っ、ご、ごめん……!明日話すね……!」

「ちょっ……杏!」



申し訳ないけれど、タズちゃんの誘いを断って、生徒会室へと急いだ。


先輩……。


早く、会いたい。


もう何度も行った道なのに、久しぶりだから、変な感じだな……。


先輩、待っててくれてる、かな……?


生徒会室の前について、大きく深呼吸をする。


先輩が来てるかわからないけれど、心臓はバクバクと、破裂しそうなほど騒がしかった。


……よしっ。



コン、コン、コン。


意を決して、扉を叩く。



「失礼、します」