【完】愛は溺死レベル



自分から拒んだのに……先輩との繋がりがなくなったことが、酷く悲しい。

先輩に拒絶された気がして、胸が張り裂けそうだった。



ゆっくりと立ち上がって、笑顔を作る。



「ごめん翔くん。ちょっとお茶買ってくるね」

「え?杏ちゃん……」



私は返事を聞かないまま、財布も持たずに教室を飛び出した。










「……っ」



先輩……相変わらずモテモテだったな……


もう、別の彼女、できてたりするのかな……


って、わ、私と先輩は、付き合ってなかったけど……



もうやだ……私、女々しすぎるよ……っ。



自分から先輩と離れたくせに。

もう、きっと愛想つかされちゃっただろうに。