【完】愛は溺死レベル



あまりの急展開に着いていけず、その場に立ち尽くす。



『もっと俺のこと好きって言ってくれて、甘えてくれる可愛い彼女探すわ』




……っ。


わたし、もう……先輩といる必要、ないんだ。

放課後も、お昼も……先輩と過ごす必要、ない。


意地悪されることも、先輩のわがままに付き合う必要も……全部、無くなった。



うん、それで、いいんだ……

だってわたし、迷惑してて……してた、はずで……



解放されたはずなのに、心の中に生まれたのは、寂しさと切なさと……名前のわからない感情。

一人きりの生徒会室で、わたしはなぜか、泣きたくなった。