「き、嫌いって……そこまで言ってないです……!」 「好きじゃないってことは、嫌いってことだろ?」 そ、そんな…… 「違う……っ」 先輩のこと、嫌いなんてこと、ないっ……。 先輩と一緒に過ごす時間は好きだし、先輩といると……楽しい。 誤解を解きたくて、先輩の制服を掴んだ。 その手が、振りはらわれる。 ……せん、ぱい? 「もういい」 完全に、突き放すような態度だった。 身体が、ビクリと震える。 「そんなに俺といるのが嫌なら、昼も一緒に食べなくていいし、彼女やめてもいいよ」 ……っ。