【完】愛は溺死レベル



その姿を見て、この人が王子様と呼ばれていることに納得した。




「大丈夫?」




声すらも甘くて、この人は現実の人なのだろうかと疑いたくなった。



漆黒の、ミディアムショートなヘアスタイル。髪は程よくパーマをかけているけれど、自然なストレートが靡いている。

瞳の色は紅の強い薔薇色で、睫毛も長く、綺麗に通った鼻筋と共に影を作っていた。


女の子が、惚れてしまうのも無理はない。


芸能人でも、こんなに整った容姿の人は滅多にいないだろうと思う。



って、私ってば、会長さんに体重掛けたまま!


今の体制は、倒れそうになった私を、会長さんが支えてくれる形になっていた。


軽く抱きしめられるような体制に、慌てて離れる。




「す、すみません!ありがとうございます!」




お、女の子が皆んな睨んでるよっ……。


きっと、何会長さんに凭れてんのよ、重たいでしょ!という視線だろうか。