【完】愛は溺死レベル



先輩、どうしちゃったのっ……?







「今度話そうって、なに?」



結局、連れて行かれたのは生徒会室だった。

バタン!と勢いよく扉を閉めた先輩に、壁に押し付けられる。

左右には先輩の手、目の前には先輩本体。

逃げ場のないわたしは、先輩が怒る理由がわからなくて、頭の上にはてなマークを幾つも浮かべた。



「杏は俺の彼女なんだから、他の男と話す必要ないだろ?」



こ、これは……し、嫉妬……?


ーーキュン。


って、キュンじゃないよ、わたしっ……!