な、何もないって言ってるのに……。
「ち、違うよ!先輩と一緒に映画観ただけで……」
「何?映画デート?」
「デートっていうか……家で……」
「家!?あんたたち、もうそこまでいってるの!?」
……?
「そこまでって……?」
意味がわからなくて首を傾げると、タズちゃんは何故か、申し訳なさそうな表情を浮かべた。
「……ごめん、あたしが薄汚れてたわ」
……?どういうことだろう……?
「……杏ちゃん、やっぱり会長のこと……好きなの?」
言葉の意味を考えていると、翔君から飛んできたそんなセリフ。
「え!ち、違うよ……!」

