―――…もうっ!また私の癖が出てしまっているよ、真奈。しっかりしなさい!
と軽く頬を叩いた。
「クスっ…」
その気配は真後ろでした。
あわてて振り向くと男が立っていた。
呆気にとられ、真奈はその男を見つめた。
「な、なんでしょうか…?」
「え、……あぁ、ごめんごめん」
男の瞳が開かれた。
「…随分と威勢のいい女の子だなぁ、って思っただけ」
――――…うわ!い、い、いいい…
「…イケメンだっ!」
あまりにも整いすぎた容貌に、心の中でさえ噛みまくっていた真奈はついつい重要な単語を口に出してしまった。
男は最初は驚きはしたものの、すぐに笑顔を浮かべた。
「…ふふ、ありがと。俺も君みたいな人は斬新でかわいいと思うよ?」
――――なっ?!

