――――…これって……何?
私、ユキトさんが好きなの?
真奈が感じたことのない感覚に陥っている間にユキトはようやく笑いがおさまったようだ。
「…真奈さんて、かわいいよね、やっぱり」
その言葉を真奈は聞き逃さなかった。
そのせいか、真奈の顔はみるみる赤くなっていく…。
今にも汽笛が鳴りそうだ。
「ああ…、そっか。真奈さんは免疫なかったんだよね」
さっきまでとは大違いで、乗り出していたあの時の影はみることなく、今は縮こまっていた。
反対に、今度はユキトが近づいてきた。
互いに向かい合う形で、ひとつのテーブルを挟んで座っていたがそれも今は、テーブルに意味を為していないようだ。
「それとも…」
ユキトは真奈の耳元で囁いた。
「俺が、免疫つけてあげよっか?」
「……!」
小学生までの男しかしらない真奈にとっては驚くべき行動だった。
しかし、不思議と嫌ではなかった。
―――――…は、反則だぁ!

