ユキトはまた、笑顔で真奈の話を聞いていた。
「うん、置物とか、アクセサリーとか作るよ」
「うわー…。いいなぁ」
「よかったらこのあと俺ん家においでよ、何かあげるよ?」
「いいんですかっ?!」
身体をテーブルから乗り出す勢いで真奈は尋ねた。
「うん、おいで?」
「やったぁ!沙織っ……、…?あれ、沙織は?」
真奈は数時間も前に出ていったカップルの気配を探した。
「…ケントたちならもうとっくに帰っちゃったよ。……気づいてなかったの?」
「えぇ、まったく…」
ユキトは声を上げて笑った。
そんな姿にも、真奈はドキッとしてしまう。

