死神彼氏と五日間





「ユキトです。よろしく」



それは、あの登校初日に声をかけられた人だった。




「あなたは…!」


「あれ?君は確か……」


そんな様子を見て、沙織もケントもニヤニヤしていた。


そして沙織は真奈に耳打ちした。


「あれが、ブルーアイズのイケメンさん?」



真奈は顔を真っ赤に染め上げて、首を何度も縦に振った。


その姿に微笑みながら、ふーん、と言った。




「そういえば、君の名前聞いてなかったね。なんていうの?」


「あ、厚木真奈です!」



ついつい声を張り上げてしまう。
これも、真奈の癖である。



ユキトは微笑んで

「うん、真奈さん、ね?」



――――…か、かかかかか…



「かっこいい…」


…いい加減、学習すべきだと感じる。


しかしユキトはあの時と同じだった。



「うん、ありがと」