想い出の宝箱




教室に入ると

クラスの子たちがやってきた


「瀬川くん学校きてたね!!」

「記憶なくても仲よさげじゃん!」



いろいろとしゃべりかけてくる友達に

適当に相槌を打ち


席に座った





「彩ー!!」


後ろの席の広瀬にツンツンと背中を
つつかれた


「んー?なに?」


「あいつ来てたね・・・」


「うん、やっとだよね」


「記憶戻るのかな?あいつ」



「・・・戻るよきっと」



そう返事をして前を向き


机に顔を伏せた






そのまま私は先生が来るまで
寝たふりをして

クラスの子からの質問攻めから
免れた