紫さんが救急箱を片手に 部屋を出て行くと バタバタと廊下を走る音と共に 壊れそうな勢いで開いたドア。 「 何もされなかったか? 」 そのままの勢いで閉まったドア。 いつもより声が低い龍弥さん。 「 あの・・龍弥さ・・・・ 」 「 傷は!? 」 遮るように話す彼の 眉間にはシワがよっていた。 「 来週には・・薄くなるって 」 「 救急箱は? 」 「 紫さんが・・・ 」