山田さん的非日常生活

足立の声を聞いたら一気に気が抜けて、その場にしゃがみこんだ。

息が苦しい。力が入らない。


…いつもいつも不安だった。

コンプレックスばっかりで、なかなか拭えなくて。

平凡で何の取り柄もないあたしに、カボがいつ興味をなくしちゃうんじゃないかって。

違う人を好きになっちゃうんじゃないかって。


「山田!?大丈夫!?」

「…あだ、ち、」

「どしたの!?」

「っく…あだ、あだちぃ〜っ、」

「わかった、足立はわかったから!!アンタ今どこにいんの!?」



素直に笑えなかった。

かわいくない態度しかとれなかった。


なかなか好きって言えなかった。


それは恥ずかしさと、もう一つは。




"山田さん"




カボの気持ちより、あたしの気持ちばっかりが大きくなっちゃうのが…怖かったからなの。














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