山田さん的非日常生活

運んできたのは今日何度めかの登場、やっぱりチョビヒゲのおじさまである。


…タイミング計ったように出てきやがって、このチョビヒゲめ!!


心の中でそう叫んで、でも笑顔でコーヒーカップを受け取る。

そしてふと、テーブルにのったままのカボのプレゼントに目をとめた。


「カボ!あたしも開けてもいい?」

「ダメです」

「…へ?な、なんで?」


箱を手にしたままポカンとカボを見る。

カボは気まずそうに視線をそらすと、口を尖らせた。


「家に帰ってから見てください」

「はぁ!?カボあたしの開いたじゃん!!」

「だって気になるじゃないですか!」

「あたしだって気になるわよ!!」

「…なんか恥ずかしいじゃないですか!目の前でプレゼント開かれるとか!!」

「〜あたしだって恥ずかしかったわよ!!カボも味わえこの羞恥プレイを!!」

「…箱の中の取り扱い説明書にもきっと書かれてます!家に帰ってから見てくださいって!!」

「開けなきゃ説明書も読めませんけど!!」


わけのわからない言い合いが続き、お互いの必死さに思わずフッと吹き出した。

…しょーがないから家に帰ってのお楽しみにしてやるか。

仕方なくカバンの中にプレゼントをしまう。カボの照れるポイントって、やっぱりいまいちよくわからない。


馬鹿な言い合いをしている間にコーヒーもちょっとぬるくなってしまったみたいだ。

ミルクと砂糖を入れてかき混ぜていると、カボがぽつりと言葉を漏らした。


「…明日」

「え?」

「今日が終わって、明日が来て。それでクリスマス、終わっちゃうんですね。なんか寂しいなって」

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