君はいつものように微笑んで、 「大丈夫だよ。」っていった。 まだ冬の寒さが残る春は、 君を凍えさせていた。 かたかたと小さく震える肩。 いつもよりも白くなった君の肌。 それでも心配をさせまいと 笑っている君を見ていた俺は、 いつの間にか君を抱きしめていた。 俺の腕の中にある、 細い、華奢な体から微かに感じる体温。 その心地よさに俺は瞳を閉じて、 しばらく君を抱きしめていた。