もともと色の付いていた世界が、 鮮やかに、鮮明になる。 学校にいる時間は、 いつも全然変わらないのに、 短く感じる。 愛しい人はすぐに帰ってしまう。 もう少し、一緒にいたい。 1分、1秒でも。 「注目、さようなら。」 学級委員が、 別れの挨拶を告げる。 君がバックを持って、 廊下に出て行ってしまう。 待って、