「これは・・・、シュレイツのマント」
咄嗟にハーリーは飛び起きて、急いで馬つき小屋へ向かったが、そこには幾つかの馬車が泊められてはいたが、もう、シュレイツの馬車は止まっていなかった。
「シュレイツ・・・」
(シュレイツは、僕を嫌ってなんかいない。こんなふうに、僕を冷たい風から守ってくれるようにマントを掛けて行ってくれたんだもの)
「シュレイツの馬~鹿。このマント、もう僕貰っちゃたからね。もう返さないよ。僕はシュレイツみたいに、このマントが似合う王子にいつかなってやるんだから!」
虚空に向かって、ハーリーが独り言をこぼしていた時・・・、エルミラーラとアンナの話し声が聞こえてきた。
「お兄たまのお声が聞こえるよ、アンナ、あしょこ、お兄たま、馬車のとこ」
「そうね。このかくれんぼは、どうやら姫様の勝ね。良かったわね姫様」
ハーリーは、慌てて真っ赤なになった瞳を、ごしごしとブラウスの袖でこすった。折角の白い絹のブラウスは涙に濡れ、ハーリーの細い腕が透けて見える。
咄嗟にハーリーは飛び起きて、急いで馬つき小屋へ向かったが、そこには幾つかの馬車が泊められてはいたが、もう、シュレイツの馬車は止まっていなかった。
「シュレイツ・・・」
(シュレイツは、僕を嫌ってなんかいない。こんなふうに、僕を冷たい風から守ってくれるようにマントを掛けて行ってくれたんだもの)
「シュレイツの馬~鹿。このマント、もう僕貰っちゃたからね。もう返さないよ。僕はシュレイツみたいに、このマントが似合う王子にいつかなってやるんだから!」
虚空に向かって、ハーリーが独り言をこぼしていた時・・・、エルミラーラとアンナの話し声が聞こえてきた。
「お兄たまのお声が聞こえるよ、アンナ、あしょこ、お兄たま、馬車のとこ」
「そうね。このかくれんぼは、どうやら姫様の勝ね。良かったわね姫様」
ハーリーは、慌てて真っ赤なになった瞳を、ごしごしとブラウスの袖でこすった。折角の白い絹のブラウスは涙に濡れ、ハーリーの細い腕が透けて見える。

