ダルターニの長い一日

あんなふうにいつも僕の事ばかり思って側にいて守ってくれていたシュレイツが、僕を無視して、今は僕の知らない“あの娘”の側にいて、“あの娘”を守っているの?)

もう、僕のことなんか、どうでも良くなっちゃったの?)




ふと、目を覚ますと、馬車に乗っていたはずが・・・、



「あれ、僕、眠ってたんだ」と、夢から我に返ってきた。



ここは、シュレイツとハーリーの秘密の場所。城の裏庭の大木の後ろに空いている木の穴の中で、普段は誰も来ない場所故に、誰にも邪魔される事なく休んでいられる場所。

ハーリーはここで眠りについていたのだった。

その身体には、夕刻の冷たい風が入り込んでも身体を冷やす事無く眠りを守るかのように、1枚の大きな布地が、暖かくハーリーを包んでいた。

その生地に纏わり着く残り香りが、その本来の持ち主の正体を教えてくれていた。