ダルターニの長い一日

(そう言って、父上は微笑みの一つも残してはくれず、急いでその場を去って行ってしまった。

その場に取り残された僕の傍らで、半分冷静さを失ったシュレイツが言い訳を考えていた。

そういえば、シュレイツが、これと同じ色の赤いマントをしていた事があった。と、思い出した。

結局、本当は、あのマントは父上からのご褒美ではなかった・・・・・。シュレイツが自分のお古のマントを繕い直して僕にくれたものだった)



『シュレイツの嘘つき!父上からのご褒美だって言ったくせに!』

『ハーリー王子、こ・・・・・これには訳があるのですよ。
そう・・・・・、国王陛下は大変お忙しい方で、ご褒美を選んで差し上げる時間を持ち合わせてはいなかったのです。ですから、その・・・・・、何か王子に褒美を。と私にそのお役目を任せて下さったのです』

『もういいよぉ~!』

『王子!』


(それからハーリーはシュレイツとは三日三晩言葉を交わさなかった。でも、ハーリーにとっては、その三日間は地獄だった。

話し相手のいない淋しい夜、お勉強中も意地を張ってシュレイツを無視して、シュレイツも僕とお話しできなくて淋しい思いをしているのかな?