ピンポーン

玄関のチャイムが鳴る


「誰だろ?」


「宅配便とかか?」


「誰か何か頼んだの?」


「俺は違ぇよ」


「オレも」


「「僕達もー」」


「おれも違うし…」


何だろ…?


ピンポーン

ピンポーン

ピポピポピポピポピンポーン


「宅配…便…?」


「「「「絶対違う」」」」


ピンポーンピンポーン


「……なんか怖いんだけど」


「不審者か…?」


「男子寮に?」


「「「ないない」」」


ピピピピピピピンポーン


「新聞の勧誘か!?」


「どんだけ新聞売り付けたいんだよ!」


ピポピポピンポーン


「借金の取り立てか!?」


「誰が借金してんだよ!」


ピンポーンピンポーン


「もしかして…なまはげか…!?」


「秋田県じゃねぇええ!!」


ピンポーン


「じゃあ…」


「もうレイいい加減にしろ!!」


ピポピポピンポーン

ピンポンピンポンピンポーン

それでも止まないチャイム


「もう出る…?」


ピンポーンピンポーン

ピポピポピポピポピンポーン


「いや…オレ行ってみる…」


ピンポンピンポンピンポーン


「やめた方がよくねぇか?」


「でも迷惑だろ」


「警察呼ぶ?」


ピンポンピンポーン

ピンポーン


なんかもう怖いし

うるさいし

やだなぁ…






誰なんだろ…





「スーズーいないのー?開けてよー!お土産沢山持ってきたんだよー!」




「「「「「………」」」」」



「お父さん…」「「「「理事長…」」」」


みんなの視線がおれに向けられた