「ん…」
朝か?
窓の外から光が入ってくる
俺あのまま寝ちまったのか
「熱下がったか?頭、痛くねぇし」
起き上がろうとすると手に違和感を感じた
「う…ん…」
「……リョウ…」
一晩中傍にいてくれたのか…
「ありがとう」
スッと手を解いて毛布をかけた
…まだ春だってのに
風邪引くぞ
俺のせいでも引きそうだが
「レーイー、起きたー?」
ガンガンと戸を叩きながら大声で俺を呼ぶ
「リョウが起きるから、静かにしろ」
戸を開けてソラに言う
「あ、やっぱりリョウここで寝てたんだ」
「は?」
「昨日いなかったから、夜ご飯コンビニ弁当だったんだよー」
「……なんか悪い」
「まあ、病人だったんだし仕方ないよ」
「てか、リョウもしかして昨日の夜、何も食べてない…?」
「そうだね」
「あーリョウ、悪い!」
「起きてから言いなよ」
「そうする」
「ていうか、リョウそこに寝かしておくの?」
「は…?」
「部屋まで運べば?」
「ああ!そうか!」
「はぁ…」
リョウのことを…
「運ぶって…どうやって…?」
「は?どうって…お姫様だっこ…?」
「俺が!?リョウに!?」
「看病してくれたお返しでしょ!?さっさとやりなよ」
「ゔ…」
お姫様だっこって…
やったことねぇし
「それじゃあね」
「あ、おい!ソラ!」
あいつー!

