「それってデートでしょ?」
リカが言った。
「えっ! ううんっ だから、そんなんじゃないって」
携帯を耳にあてたままベッドの上に転がったあたし。足だけをバタバタさせる。
「だって電車でお出かけして一緒にランチして、遊園地行って……って、完全にデートだよ。それ」
あの日から二週間くらい経っていた。
そしてさっき、リカに話したの。
といっても、手をつないで歩いたことや観覧車でのことは言ってないけど。
知らない町へ出かけたあと、あれからあたしは何度も彼の家へ行っている。
それはやっぱりレポート作成のためだけど。
またマンツーマンしてもらって、時にはランチしに出かけたり。
暑いねなんてアイスを食べに行ったり。
なんだかんだ言ってこの夏休み、ふたりで結構会ってるんだ。